2023/11/30 天然乾燥 杉の米櫃

木工所

ご注文いただいて初めて米櫃を作らせていただきました。

めちゃ、難しかったー!

あられ組(升とかで良く見る組み方)で米糊を使って組み立てました。

トリマーを使おうが、昇降盤を使おうが、わずかに生じるズレ、バリ、カエリをどう最小限に抑えるか。

あられ組用に治具も何度か作り直し、やっとこさ組み立てられてホッとしてます。笑

お値段に対して全然見合わない時間を掛けましたが、初めて作るものなのでそんなもの。というか、「こんなの作れますか?」からの大概のモノは「作ります!」スタンスなので、初めて作るモノだらけなんですが。笑

正直、作り終えた時には「暫く作りたくない」って思いましたが、多分そのうちまた作ってると思います♪

試行錯誤、うまく行かないことの方が圧倒的に多いけど、やっぱりうまく行って歓んでいただけるのは嬉しいですね。作らせていただき、有難うございました(^^)

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少しだけ、木の話。

多くの木製の米櫃は「桐」で作られてるみたいです。なんでかなー?と調べてみてもそんなバッチリ解説が見つかるワケでもないですが、僕なりに「調湿」「調温」「防虫」がポイントなんだと行き着き、「杉」が米櫃の素材としてイケると踏んでます。

◯調湿

杉は、一般的に使われる木材の中では桐の次くらいに軽くて沢山空気を含んでいる木。それに加えて天然乾燥の杉なので、木の持つ「呼吸」する力がちゃんと残ってる素材。きっと調湿性もバッチリだと思います。「調温」これも調湿と同じ理由ですが、多分に空気を含んでいることで断熱効果があるのかな、と思います。

温度に関してはどちらかというと板厚に依存するところが大きいようにも思いますが、本体の軽さとの兼ね合いですね。

◯防虫

杉は本来、特に赤身部分に防虫成分を沢山持っています。木材を高温に晒して抽出する木酢液、精油が防虫に効くというアレです。つまり高温乾燥した木材からは防虫成分であるセドロールなどが抜けてしまいますが、天然乾燥の木材には防虫成分がしっかり残っています。

今回は杉の白太と赤身をどちらも使いました。空気を多く含むため調湿性の良い白太と、防虫成分を多く含む赤身。いいトコ取りってことで、杉の米櫃もなかなか良いんではないでしょうか♪

自然素材工房はちどり 康平

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