夏頃にご依頼をいただき、伐採→製材→天然乾燥させていた桧の間伐材。
ダイニングテーブルに生まれ変わる時がやってきました♪
間伐材から取った幅100mm前後の板を接ぎ合わせてテーブルの幅にするため、まずは天板の製作。
プレイナーと手押しカンナできっちり直角を出した板を準備し、雇い実で板接ぎするための加工をします。小口に雇い実加工が見えないように、中で収める隠し雇い実です。ハチドリ工房で、天板など美観が求められるモノにはよく使う加工法です。
今回は7枚の板を接ぎました。木表と木裏を交互になるように配置し、接着します。
今回は接着剤に米糊を使いました。ハチドリ工房では化学接着剤は一切使わず、米糊やニカワなど天然のモノだけを使用します。
米糊は、白米を一晩水につけておき、多めの水で炊いてからミキサーでトロトロにします。防カビのためにお酢とお塩を混ぜれば完成。いつも思うけど、美味しそう。笑 あ、もちろん食べても問題ない接着剤なんですが♪
米糊ってむちゃくちゃ優秀な接着剤で、うまく使えば化学接着剤に劣らない強度と、化学接着剤より10倍くらいの耐久性がある接着剤らしいです。唯一の弱点は水分。屋外では使えません。
さて、まる二日ほど乾かしたら、まずは裏面の磨きです。接合面に僅かな段差や米糊の後が残っているため、ベルトサンダーで研磨します。
ツルツルになりました♪堪らない(*´ω`*)
さて、研磨が終わったら、脚を付けるための加工と部材を取り付けます。
横接ぎして間もない時に補強部材を固定してしまうと、後々の天板の乾燥収縮で接いだ箇所に隙間が空いてしまうため、横収縮を拘束しない方法で補強部材を取り付けます。今回はアリミゾ加工して、嵌めていきます。嵌めるだけで接着や固定はしないので、使用中の横収縮を拘束しません♪
ガタつかないようにギチギチにミゾ加工してトンカチで叩いて入れていきます。
差し込み側のアリミゾは後で埋めました。(写真無し。。)
折りたたみ金物で脚を固定して、脚の取り付け完了。
補強部材にはビスの下穴を明けておいて、納品後暫く経ってからお客さんにビス止めしてもらうようにお願いすることにしました。
ひっくり返して、上面を磨き、コーナーR処理、面取り処理を行い、テーブルの形になりましたー!
こちらは蜜蝋ワックスを塗った直後。テカテカしてますが、数日経って乾いたら落ち着いた色合いになります♪
塗った直後に浮き出て見える杢目が何とも言えぬ美しさ♪
何度か作ってる天板モノ、脚モノですが、素材板のカネ出しや、加工の手順、気温に依っての接着剤の選択など、細かい所で前回よりもうまく作れたというのも堪らないポイントでした♪
有難うございます(^^)
自然素材工房はちどり 康平
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